2019年4月に新たに施行されたのが働き方改革関連法です。

少子高齢化が進む日本において、従業員一人ひとりのニーズに合わせた働き方を認め、誰もが自分の仕事を選べる、そして働くことに生きがいを見出せることを目的としています。

飲食店を開業する際にはこの働き方改革についても把握しておきましょう。

飲食店においてどのような課題があるのか、そしてどう対応していくべきなのかを解説します。

飲食店開業前に押さえておくべき働き方改革の基本

今回の働き方改革関連法で意識しなければならないのが、従業員の労働時間の管理、有給取得率の管理、さらに従業員の健康面の管理です。

少子高齢化社会において若い人材の確保は重要です。

「小さい子どもがいる」「介護と両立しなければならない」「自由な働き方をしたい」という若い人材のニーズに答えられる職場でなければ従業員の確保はできません。

また、働き方改革関連法では違反した場合の罰則も設けられています。

従来のように従業員を次から次に消費していく経営スタイルでは成り立ちません。

飲食店の経営における従業員の働き方に関する課題

飲食店はさまざまな業界の中でも長時間の立ち仕事や残業の多さ、有給の取得のしにくさなどから離職率が高く、人材が不足しやすいです。

さらに近年の新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、営業時間の短縮や休業を余儀なくされている飲食店も多いです。

そんな中で働きやすい職場を作るのは非常に難しいです。

より効率的なサービスを考える、必要な時間にだけ営業する、業務内容を見直して無駄を減らすなどの対策をしなければ今後飲食店が生き残っていくのは難しいでしょう。

従業員の負担を軽減しつつ、経営を安定させるための働き方の見直しが必要です。

飲食店経営で働き方改革に上手く対応する3つのポイント

実際に飲食店経営の中で働き方改革に対応するためにできることを3つ紹介します。

サービスの効率化

従来は従業員が注文を聞き、調理し、席まで運ぶというスタイルが一般的でした。

従業員の負担を減らすためにサービスの効率化をおこなう必要があります。

利用客がスマホで注文する、セルフサービスを取り入れるなど、サービスを効率化することで従業員の負担を減らせば、人件費を削減できます。

営業時間の短縮

モーニング、ランチ、ディナー、深夜営業、さらにテイクアウトと、すべての時間帯で営業するとその分従業員の負担が増え、残業のリスクも発生しやすくなります。

ビジネス街であればモーニングやランチのみ、飲食店が多いエリアであればディナーのみ、住宅街であればテイクアウトを強化するなど、本当に需要のある時間帯を見極めて営業時間を短縮することも大切です。

営業時間外の店舗をイベントスペースとして貸し出すなどの有効活用をしている飲食店もあります。

業務フローを見直す

従業員一人ひとりの業務フローを見直しましょう。

無駄に過ごしている時間が多ければそれだけ残業や人件費アップの原因につながります。

清掃や仕込みなどを外部に委託することで従業員の労働時間を短縮するという方法もあります。

働き方改革を飲食店経営に取り入れよう

働き方改革は飲食店経営にとって無視できないものです。

従業員が働きやすい職場を目指し、かつ売り上げや利益をアップさせるために何ができるのかを考えましょう。

開業時にきちんとマニュアルを作成することで業務の負担を軽減できます。

この記事を書いた人

厨房屋

飲食店作りのエキスパート厨房屋は、創業21年、施工実績が4,000店舗以上。
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