今回の記事では、おでん屋開業にスポットを当てて紹介します。

おでん屋を開業し、成功させるためにはどんなポイントを押さえておくべきなのか、開業にあたって必要なものや資格はあるのか、おでん屋開業のリスクは何か、それらについて知っておきましょう。

おでん屋開業、成功のために押さえるべき3つのポイント

おでん屋開業で成功するために押さえておくべき重要なポイントとしては、以下の3つが挙げられます。

  1. どんなおでん屋にしたいのか、そのコンセプトを明確にする
  2. おでん単体では高い利益率は見込めないことを事前に理解しておく
  3. コンビニおでん以上のおでんを提供することを意識する

それぞれのポイントについて個別にご説明しましょう。

1.コンセプトの明確化は最重要ポイント

おでん屋開業を成功させるための3つのポイントの中でも、もっとも重要なのは、この1の「おでん屋のコンセプト決め」です。

おいしいおでんを提供したいという漠然とした考え方ではなく、どんな客層を意識して、どんなおでん屋にするのかをしっかりと考えましょう。

たとえば、同じおでん屋でも「お酒のアテとしてお客におでんを食べてもらえる、おでんバー的なおでん屋にする」というのと、「おでんの低脂肪低カロリーを全面的にアピールするなど、美容を気にする女性をターゲットにする」というのとでは、選ぶべき立地も、そのコンセプトに適した外装・内装も異なります。

物件を決めて外装・内装工事を始めるまでに、こうしたコンセプトは必ず決めておきましょう。

2.おでんだけで大儲けはできないことを理解しよう

おでんは、原価がそれほど高いものではありませんが、同時に売価もそれほど高くできるものではありません。

おでんひとつに何百円もの値をつけるとなると、お客にとっては高すぎるというイメージがあり、客足は遠のいてしまうでしょう。

高い単価を得られないからこそ、おでんがそれなりに売れたとしてもそれだけで大儲けができるわけではないということを理解しておきましょう。

徹底した薄利多売を目指す、お酒類などの提供で利益を確保するなど、対策を事前に考えておくことが大切です。

3.コンビニのおでんと同じではダメ

最近は、どこのコンビニでもおでんを取り扱っています。

そのため、おでん屋のおでんが、コンビニと同じようなレベルのものでは売れ行きのよさは期待できません。

コンビニおでんよりもおいしいおでん、コンビニにはない種類のおでんなど、味とメニューの工夫でコンビニおでんとの差をつけるよう心がけましょう。

おでん屋開業に必要なものや必要な資格

おでん屋開業にあたっては、おでん鍋をはじめとした、おでん屋ならではの厨房機器が必要となります。

また、店舗に1人は食品衛生管理者を置くことが必要となります。

栄養士や調理師などの資格を有している人なら、すぐに食品衛生管理者になることができますが、そうした資格を有していない場合は所定の講習を受けて食品衛生管理者としての資格を得ることが必要となります。

おでん屋開業をするにあたって知っておくべきリスク

おでん屋は、幅広い飲食店ジャンルの中でも開業しやすいもののひとつとしておすすめですが、「冬はよくおでんが売れるものの、夏はどうしても売り上げは落ちる」というおでん屋ならではの経営リスクも知っておかなければなりません。

夏の売り上げ減をカバーするために、冷やしおでんなどを売るおでん屋もありますが、全体的に見るとやはり「おでんは暑い季節でも温かいものを食べるほうが好き」という傾向が強いため、冷やしおでんに安易に手を出さないほうが無難でしょう。

それよりも、夏場は冬場よりも売り上げが減ることを大前提とした経営プランを最初から考えておくほうが現実的です。

夏でもきてくれる数少ないお客さんを大切にしつつ、手があいた時間を利用して「去年の秋冬よりも喜んでもらえるおでんを提供するにはどうしたらいいか」を考え、年々進化するおでん屋を目指しましょう。

おでん屋開業の際には成功のポイントとリスクを事前に理解しておくことが必要

おでん屋は幅広いジャンルのある飲食店業界の中でも、比較的初心者が開業しやすいもののひとつとして挙げられますが、何の考えもなしに成功できるほど甘いものではありません。

本記事で紹介した成功のためのポイントや、おでん屋ならではの季節的なリスクなどを事前にしっかりと理解したうえで経営計画を立てていきましょう。

この記事を書いた人

厨房屋

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